高齢者とのコミュニケーションで大切なことは?

共感疲労とは、他人の感情や状況に強く共感しすぎることで、自分自身も精神的に疲れてしまう状態を指します。介護職は、日々の業務で利用者と深く関わるため、特に共感疲労を感じやすい職業の一つです。利用者の身体的・精神的な苦しみを目の当たりにすることで、自分のことのように心を痛めてしまうことがあります。この状態が続くと、心身のバランスを崩してしまうこともあるため、注意が必要です。

共感疲労の具体的な症状としては、まず感情面での疲れがあります。これは、普段は楽しめていたことに興味が持てなくなったり、何に対してもやる気が起きなくなることです。また、些細なことでイライラしたり、悲しくなったりと感情が不安定になることも。次に、身体的な疲れも特徴です。十分に眠っているはずなのに疲れが取れなかったり、体が重く感じたりします。食欲が減ったり増えたりすることもあり、これが続くと体調にも影響を及ぼします。

さらに、仕事に対する意欲の低下も見られることがあります。仕事に対して前向きに取り組めなくなり、利用者に対しても冷たい態度を取ってしまうことがあります。本来であれば人の役に立てることに喜びを感じるはずが、その気持ちが薄れてしまうのです。このような状態は、仕事自体の質を落とすだけでなく、自己嫌悪を引き起こす要因にもなり得ます。

共感疲労は、自分自身の感情に気づき、無理をせず休息を取ることが大切。心身の健康を保ちながら、介護の仕事に向き合うためには、適切な休暇や趣味の時間を設け、自分をリフレッシュさせましょう。また、同僚や専門家と悩みを共有し、適切なサポートを受けることも共感疲労の軽減方法の一つです。